1.リタイア後の海外移住は難しい?
60代まで海外経験が無いという方は定年後に海外を意識しだしてから、海外移住をしようというのは無謀かもしれません。
ずっと日本で働き日本で暮らしていた方は良くも悪くも日本の暮らしに慣れきってしまい、海外に適応するのは難しいと思うからです。
さらに年齢が高くなってからだと、新しいことに集中してゼロから勉強して身に付けるのは普通の60代の方だと挫折する人が多くても仕方ないです。
海外移住するためには、その国の事を知り、言語も最低限、その国の言語と英語は事実上必須になります。
2.移住先を決める手順
年齢が60代半ばぐらいで初めてどこか海外移住するにはどの国が・・となると、リタイア生活で人気のマレーシア?日本人にとにかく人気のタイ?不動の人気のハワイ?
おそらく移住先となる可能性がある複数の国について調べて、試しに長期の滞在もしてみて・・となると実際に移住できるのは3年から5年は必要です。
というのは実際はまともに現地で暮らしていける経験が身に着くまでに数年の長い年月が必要になるからです。
それらを決めるヒントは以下の通りです。
①候補となる国を絞る
どんな国か調べ、日本人が住むのに適しているか、ビザ取得などの条件は現実的かなど把握しないといけません。
この段階では、「知識を得る」ことが大事なので、インターネットや本、また海外移住経験者などから情報を貪欲に得ていきましょう。
情報は新しければ新しいほどいいです。海外に関わることは国によってどんどん変わっていったり逆に過去の状態に戻されたりなどよくあるので、古い情報は参考程度に留めてください。
②移住に近い形で長期滞在してみる
どの国か決めてもどの都市で暮らすか、どんな居住形態で暮らすかなど、決めるべきことはたくさんあるので、滞在中にできるだけ具体的な答えを見つけておきます。
いきなり移住をしようとしたら、お金の力を使うなどによってアジアなどの途上国ではできなくはないですが、実際に住んでみるとトラブルなどが多くて思っていたのとは違ったとなってしまう事が多く起きています。
それはとても非効率なのでやめた方が良さそうです。
そこからスタートして海外移住というのは時間が掛かるし、日本でそれまで積み上げてきたものを捨てる事にもなります。
なので移住ではなく、まずは移住を想定した「長期滞在」を考えるべきです。月単位でマレーシアなりタイなりで過ごして、日本人としての現地の生活を経験する。
③長期滞在後も「日本に帰りたくない」と思ったら真剣に移住を検討
半年~1年ほど一つの国に滞在したあと、
「日本に帰りたくない」
「この国でもっと暮らしたい」
という思いが強ければ、海外移住を本格的に検討してもいいかもしれません。
60代から70歳ぐらいの年齢でもなお、そう思える人はごく少数だと思いますが、その領域まで達することができれば本物と言えるでしょう。
ただ、健康であることが前提なので、体調面で不安を抱えている人は断念する方が賢明であることもあります。
その辺は担当の医師に確認してもらうのと、体や病気について自身でも調べてもらうしかありません。
3.移住ではない選択肢
新たな選択肢として、海外移住でなく、日本と海外の「半移住生活」もお勧めできます。
例えば、 以下のような生活スタイルです。
・冬の寒い時期(半年)→東南アジア
・それ以外の時期(半年)→日本
そうすれば年間を通じて見れば、余生を日本でのこれまでの生活と、憧れだった海外での生活の両方を実現することができます。
日本の自宅にいる時は、日本の自宅などの資産の管理をしながら、時々遊びにくるお孫さんなんかとも会う事ができますし、友人達とも会う事ができます。
海外では月単位でサービスアパートを借りることもできますし、現地の生活に慣れたらマンションなどの部屋を買うこともできます。
そうすれば好きな時に海外に行けばいいので自由が利きます
このように高齢の方は、日本の生活と海外の生活を両立するように計画を立てるようにすることでも充実した生活が送れると思います。
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それではこの記事は以上になります。
海外移住をすることに悩んでいる方の参考になれば幸いです。